日本プロフィバス協会

世界で最も使用されているフィールドバスPROFIBUS
産業用Ethernetの標準PROFINET

情報モデル

情報モデルのオーバービュー

装置読込可能な情報モデルは、シンプルなデータアクセスを実現します。

従来の通信技術は主に装置、設備の基本機能の制御に使用されてきましたが、昨今では、
新たな付加価値サービスに対応する通信要求が増加しています。拡張資産管理、最適ツールと診断、
AIアルゴリズムの統合、エネルギー管理等の為に要求されています。
現在のピラミッド構造のオートメーションでも対応は可能ですが新たなアプリケーションを統合する為の
柔軟性がありません。特にオートメーションの基本(規制、制御、状態監視)への新機能の追加では、
設備、装置、デバイスの性能向上も必要になります。

今後のオープンな世界では、PLCまたはコントロールシステム経由のアクセスでは不十分です。
要求されるデータ全てに対応する為に既存プログラムの拡張、変更は避けたいです。また不可能
とも言えます。膨大なデバイスを考慮すると簡単なデータアクセスとコンフィギュレーションは困難です。
装置読込可能な情報と情報モデルが要求されています。この実現はデータの転送
ではなくデータのアルゴリズムにあります。

PIは既にプロファイル等を提案してきました。次はこれらプロファイル等の情報モデルが
装置読込可能であり、既存の情報モデルとの相互運用が可能であること。そして広範囲
に利用できるユニバーサルなソリューションが要求されています。



PROFIBUS, PROFINET International WEB/Technology/Information model

情報モデルの詳細

装置読込可能なデータのキーとなる統一されたセマンティック

情報モデルはPIテクノロジーのユーザーには新たなトレンドではありません。
例えばPROFIBUS PA, PROFIIdrive, PROFIenergy等のPIアプリケーションプロファイル
等を利用されていれば、これらプロファイルにより工数削減がされているはずです。
特にデバイスインターフェースには効果的です。

将来的には装置読込可能な情報モデルの対応が必須となります。アプリケーションプロファイルは
既に証明された実績があり工数削減に貢献してきました。標準化されたOPC UAインターフェースも
アプリケーションのコンフィギュレーションをシンプルにします。OPC UAによりユーザーは変数値の他、
データ構成、アトリビュートも受信できます。
しかし全てのデバイスがPIアプリケーションプロファイルに対応していません、PROFINETに接続できません。
装置読込可能な変数情報を取得に必要なコンセプトが要求されます。

OPC UAのメリットはデータへ簡単にアクセスでき、新たなコンポーネントを統合する場合に
多くの工数を削減できることです。共通なセマンティックは膨大なデータに対応します。現場からの
データ量は確実に増加し続けます。規模拡張時に効果的です。情報モデルは将来のテクノロジー
にも繋がります。



明確は情報割付

異なるタスクへの割付に対応する情報の構造化は非常に便利です。情報モデルには、
物理的視点(デバイス、コンポーネント等)、機能的視点(通信システム、アプリケーション等)、
通信的視点(通信システム、アラーム、アドレス、データ伝送等)が含まれます。

一般的には、データの生成と伝送ルートはアプリケーションアルゴリズム用に決められていません。
データ割付如何でオートメーションシステムまたは計装システムの情報はアクセス経路に基づき記述
されます。全ての要求される情報がアプリケーションのインターフェースで利用可能です。
情報モデルはPI技術の透過性をユーザー向けに実現します。全ての情報が明確に割付られます。
生成とアクセス経路も明確になります。



詳細を見てみましょう。

オートメーションデバイスは膨大な数になります。異なるPI技術と工場内のデバイス等のライフサイクル
等の管理には詳細な情報と区分けが必要になります。用途、デバイスタイプ、機能、技術、、
これら情報がインターフェースで区別されます。区別された情報がモジュール化されアプリケーション
により組み合わされます。このような情報要素がフォセットと呼ばれます。オートメーションを
共同で記述する3つのフォセットがモデル化されています。



1 ベースフォセット
ベースフォセットはオートメーションデバイスと通信システムの物理的要素のフォセットです。
2 機能フォセット
情報モデルのコアからの機能フォセット。アプリケーションの独立した技術、機能に関連するデータが
記述される情報モデル。各機能に基づき構成されます。(温度計測値等)(エネルギー管理等の)
機能グループ。
3 構成フォセット
構成フォセットは実装可能な仕様と機能フォセットを組合わせたフォセットです。
(Composition/Companion Specification)

今後は、

PIはインダストリー4.0に対応すべくPI技術の更なる更新を継続します。特にセンサーレベルからクラウド
との接続についてです。市場では3500万を超えるPROFINETデバイスが稼働し様々なデータにアクセス
しています。

標準化された情報モデルの開発はPIが最も注力している技術の一つです。既に多くのPI情報モデル
がリリースしています。圧力センサー、温度センサー、状態監視の他、エネルギー管理等にも対応しています。

OPC UAでの更なるマッピングがPROFINETの為に開発されています。工数をかけずにITアプリケーション
でのデバイスと診断データを使用する為にです。PROFINETとOPC デバイス間の相互通信を行う
統合モデルのデザインが特に重要になります。ユーザーが簡単にスタートアップができる為にです。
情報モデルが広範な用途で利用できるようになります。

 情報モデルのユースケース

現行の情報モデル
情報モデルの使用による典型的なメリット:

●製造設備の全てのデバイス、部品の明確な認識。
●計画資料と実際に構成されているシステムとの比較。
●デバイスの状態監視
●設備の状態監視
●デバイスのライフサイクルの追跡
●デジタル化されたログ
●設置ユニット、部品の正確な寸法解析
●設備、工場全体のデバイスのファームウェア、ハードウェアの記録と一括更新



既に実装されている例:
PROFINETのI&Mデータにはファームウェアとハードウェアのバージョン、シリアル番号、デバイス名等が
含まれます。証明されたこれらデータがOPC UAのコンパニオン仕様でマッピングされます。
異なる視点でもチャレンジが続いています。技術的視点では、装置の製造データまたはプロセス
シーケンスが重要です。メンテナンス視点では、使用されるデバイスに効果的です。
現在は同じ装置の互換性と参照可能の異なる視点でのモデル化を開発中です。

IO-Link Communityからの例:
簡易的な電動グリッパ等はグリップ力が多くのサイクル後でも十分か否か、メンテナンスが必要か否か、
等の状態が分かれば効果的です。センサーの汚れ等の状態も同様です。今日ではデバイス状態を
クラウドや別の場所に送信できるセンサーが多くなりました。PLCをバイパスして送信されていることも
あります。このような状態、診断データによりオートメーションの再構築を少ない工数で実現できます。 
このような目的の為にIO-Link CommunityはOPC協議会と共同でコンパニオン仕様を定義
しました。IO-Linkの為にJSONを使用しています。

PAデバイス情報モデル(PA-DIM)。ZVEI、フィールドコムグループ、OPC協議会、PIが共同で
開発しました。ここでもOPC UA情報モデルが使用されます。ソフトウエアアプリケーションは追加の
マッピング無しでデバイス情報モデルにアクセスできます。NAMUR NE175とNE176は
"自動構築" "ユニークな認識" "複数変数チェック"を定義します。



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