日本プロフィバス協会

世界で最も使用されているフィールドバスPROFIBUS
産業用Ethernetの標準PROFINET

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■SPE over PROFINET:インダストリー4.のグローバルなベース■

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"PROFINET over Single Pair Ethernet: The Global Foundation for Industry 4.0"



□産業オートメーションは転換期を迎えています。
PROFIBUSやDeviceNetといった
従来のフィールドバスは最新のイーサネットベースのソリューションに
取って代わられつつありますが、シングルペアイーサネット(SPE)は、
1対のワイヤでイーサネット通信を可能にする革新的なコンセプトとして
注目を集めています。SPEは単なる技術革新にとどまりません。
世界中の機械メーカーやオートメーションエンジニアが、将来を見据えた
国際的に相互運用可能なシステムを開発するための、
グローバルに同期した標準化へのベースになります。

IECと多数の業界コンソーシアムによって策定、調整された一連の標準規格です。
この調和のとれた標準規格群は真にグローバルなソリューションのベースを
形成します。複数の認証、独自のサイロ化、そしてこれまでインダストリー4.0の
円滑な導入を阻害してきた断片化といった問題を排除したソリューションです。

□互換性のアーキテクチャとしての標準規格
SPE標準化の重要性は、単一の標準規格だけでは測りきれません。むしろ、
パズルのピースのように互いに適合し合う、協調的な標準規格のエコシステム全体
が構築されています。以下の概要では主要な標準規格と全体フレームワーク
におけるそれぞれの役割について説明します。

□IEC TS 63444:データフレームベース
このプロジェクトは、2024年のIEC SC65C総会で発表されたとおり、
既存のIEC TS 63444を情報システム(IS)に変換するものです。
この作業は、65C/WG 9におけるIEC 61158 Edition 2028の作業と同期して
進められます。IEC TS 63444の一部の要素は、IEC 61918:2028に組み込まれる
可能性があります。この規格はSPEを介したシステム設計とデータ伝送の
基本要件を定義しています。また、PROFINETを含む様々なプロトコルや
その他の標準規格が共通のSPE物理層を介して通信することを可能にする
概念的なベースを確立します。この規格がなければSPEハードウェアは
存在するものの各メーカーが独自のルールを設定する状況が生じ相互運用性と
投資の安全性に悪影響を及ぼすことになります。

□IEC 63171-7 ED2 – 今後のコネクタ規格
IEC 63171-7の第2版では産業用途向けの電力伝送機能を備えた
SPE用M12ハイブリッドコネクタ、および従来のM8およびM12メートル規格における
追加電源コンタクトのないコネクタシステム、さらに保護環境下での
機器使用に対応するIP20等級を規定しています。これにより高い電力密度、
改良されたシールドコンセプト、精密な許容誤差仕様を実現するエコシステムが
構築され、異なるメーカー製品間での信頼性の高いプラグアンドプレイ互換性が
保証されます。

□IEC 61158-2-100:SPE上のPROFINETの物理層
産業用途のデジタル化が進むにつれ、クラウドからフィールドレベルまでを
網羅する、統一された高性能な通信ソリューションへのニーズが高まっています。
IEC 61158-2-100規格はSPEおよびイーサネットAPLに基づく標準化された
物理伝送層を規定することでこれらの要件に対応しています。
プロセスオートメーション、ファクトリーオートメーション、
ビルディングオートメーションにおけるエンドツーエンドで拡張性と
相互運用性に優れたネットワークのベースが構築されるとともに過酷な
産業環境や爆発危険下においても最新のイーサネット技術の利用が可能になります。

特に10BASE-T1Lおよび100BASE-T1Lの技術フレームワークを規定しており、
データ伝送(10/100 Mbit/s)、同一2線式回線による電力供給、
最大約1 kmの伝送距離などが含まれます。重要な要素は、ポート、セグメント、
パフォーマンスクラス、および本質安全防爆プロファイルの定義であり、
爆発危険下においても標準化された安全な相互運用性を確保します。さらに、
この規格は、堅牢な産業用ネットワークを実現するために、
トポロジー(幹線/分岐)、ケーブル配線規則、コネクタ要件、
EMCに関する事項を規定しています。

これによりSPEの調和のとれた中立的な仕様が提供され、将来のIEC規格および
産業用イーサネットアプリケーションのべーしとなります。また、
産業用ネットワーク(フィールドバスおよび産業用イーサネット)の
通信プロファイル、ならびにこれらのシステムの標準化された実装と
相互運用性のための関連設置プロファイルを定義する
IEC 61784-1、-2、-5シリーズ規格のベースにもなっています。

□PROFINET over SPE:標準規格とアプリケーションをつなぐミドルウェア
標準規格がインフラストラクチャを定義する一方で、PROFINET over SPEは
産業用アプリケーションとのギャップを埋めます。PROFINETは20年以上にわたり、
工場自動化におけるリアルタイム通信の確立された標準規格であり確定性、信頼性、
そして包括的な診断機能を兼ね備えたプロトコルです。

IEC 61158-2-100および関連規格に基づきPROFINETをSPEテクノロジーに
移植することで、他に類を見ないシナリオが生まれます。機械メーカーは、
アプリケーション層に根本的な変更を加えることなく実績のある
PROFINETアプリケーションをSPEハードウェア上で実行できます。
同じエンジニアリング環境、診断ツール、安全コンセプトをそのまま利用できます。

これは大きなメリットです。従来、新しいフィールドバスや通信プロトコルは、
機械コンセプトの全面的な再設計を必要とすることがよくありました。
PROFINET over SPEはこれを打破し、革命ではなく進化を可能にします。

□国際的な意義:グローバルなインダストリー4.0ネットワーク
この標準規格フレームワークの真の強みは、そのグローバルな展開力にあります。
IECは国際機関であり、その規格はヨーロッパだけでなく世界中で適用されます。
ドイツの機械メーカーは日本、米国、シンガポールのメーカーと全く同じ
SPEエコシステムを利用できます。グローバル産業にとって戦略的に重要な
意味を持ちます。

□長期投資の信頼性
規格は長期にわたって安定的にサポートされてこそ価値を持ちます。
IEC規格は一度採用されると、通常長年にわたって有効であり、新版は
下位互換性を維持するように設計されています。IEC 63171-7の第2版は、
第1版との概念的な互換性を維持しながらも一歩前進した規格です。
投資家は計画の確実性を確保できます。

□展望:業界の「共通語」としてのPROFINET over SPE
SPEの標準化はまだ完了していません。標準化団体やコンソーシアムは既に、
より高いデータレート、異なる伝送距離、拡張されたセキュリティプロファイル、
そしてより確定的なリアルタイム要件を満たすためのTSNとの統合といった
機能強化に取り組んでいます。これらの開発は、SPEエコシステムをさらに強化し、
その適用範囲を拡大するでしょう。しかしベースは既に整っています。
国際機関によって承認されたグローバルな標準規格群によって、機械メーカーは
インダストリー4.0を、独自の規格の寄せ集めではなく、一貫性のある
グローバルなエコシステムとして実装することが可能になります。
PROFINET over SPEは、確立されたリアルタイムプロトコルを新しい物理層へ、
中断や独自の規格、地域的な分断なしにシームレスに移行させることで、
この流れをさらに強化します。

これは単なる技術的な成果ではなく今後10年間の工場自動化に永続的な
影響を与える規制上の成功です。メッセージは明確です。
標準化は官僚主義ではなく、
グローバルなイノベーションと経済的成功の鍵なのです。

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